2008年10月27日月曜日

月夜の息吹功



『終戦』

終戦の時が今、風に乗ってやってきた。
誰もいない、冷たい山の中、もう闘志も歓喜も何も無い。非戦闘員を巻き込んで、僕はきっと谷へいくだろう。遥か遠く、どこまでも沸き上がる思いを服の中につめ込んで、下へ下へ落ちていく。そこは、風媒花の木々達が、何も言わず立っていて、見上げると熱い雫が溢れだす。

終戦の時が今、此処にやってきた。

もう、戻らない、夏の日に、僕はそっと傘をさす。
晴れた空の虹になる。


/-詩作--G.エターナル.Y-K./
/詩管理及び作画-新久高/

万歳亜細亜




『七竃』

僕は歩いている。どんな日も、こんな日も。
僕は歩いている。雨の日も、雪の日も。
悲しみも、淋しさも、光も影も、何もかも虚しい虚構の世界だと信じ、ただひたすら歩いている。

僕は生きている。どんな日も、こんな日も。でも僕一人の命を世の中の秤にかけて眺めたりはしない。風に散った山茶花の花びら君。あなたは一人じゃないんだよ。何故なら僕が拾うから。貴方はボタンの花と同じだよ。

僕は歩いている。空間を。時間の中を。ただひたすら歩いている。何故ならば生きているから。

何故ならば、雪の日の七竃が見たいから-。


/-詩作--G.エターナル.Y-K./
/詩管理及び作画-新久高/

2008年10月26日日曜日