2008年11月9日日曜日

『さしも草』


/新久高


『さしも草』

草をかき分け、その路地を抜けると、果てしなく広がるこの世の大地。其処は、さしも草が一面に咲き開き、風と共に歌っている。この大地の上では、何者でもない純粋な魂がやどっている。
遥か昔から、この世に意味のある歌を歌うため、生まれてきた、さしも草。大きく、時には小さく、強く、時には弱く。あらゆる人々を励まし、時には、淋しく涙を流す。

流星に願いをかけて、僕は、彼と供に歌いたい。
行き暮れて、明日の空を見上げる為に、僕は彼と季節を感じたい。タンポポの裏に身を隠し、静かに、ゆっくり、ゆっくり、この物語を進みたい。どんな時も、こんな時も。
嵐を過ぎれば、きっと、美しい、夜明けが見えるはず…。


詩作/G.エターナル.Y.K
詩管理/新久高

2008年11月7日金曜日

晩秋



晩秋の頃が、そろそろやってきたと思った。
だって、においがしたんだもん。周りを見ないで走ってたら、気づかないうちにもうこんな季節。
何だか淋しい感がするけどとてもいい感じもする。これから冬が来て、春が来て、知らない間に季節は移り変わって行くんだ。
きっと僕も、知らない間にどんどん変わって行くのかなあ。その間に僕は何人の人と出会うんだろう。いろんな人と出会って、きっと、大人になって行くだろうな。僕は大人になりたくない。でも、早く大人になりたい。
あと、どれくらい歩けば、本当の大人になれるのかなあ…。

/-詩作--G.エターナル.Y-K./
/詩管理及び作画-新久高/

2008年11月6日木曜日

始まりと終わり



/新久高


-『始まりと終わり』-

栄え行く街があり、滅び行く街があり、始まりはいつも突然で、終わりはいつも予感がある。
道を進んで見渡すと、あきらかに感じる物語。
多すぎる物は要らない秩序の中で、当たり前と言えば当たり前。始まる事には笑顔を向けて、終わりを告げる事にはだまって手を振るしかない。新しく始まる事に僕は目を向けたくないけど、裏の心で、憧憬と希望の目を向ける。終わり行く事に、逆茂木を立てて争う事はしたくない。

心の中の矛盾の嵐。

考えるのは、もうよそう。夜空を見れば、忘れているだろう。きっと…。
たぶん…。


/-詩作--G.エターナル.Y-K./
/詩管理及び作画-新久高/

2008年10月27日月曜日

月夜の息吹功



『終戦』

終戦の時が今、風に乗ってやってきた。
誰もいない、冷たい山の中、もう闘志も歓喜も何も無い。非戦闘員を巻き込んで、僕はきっと谷へいくだろう。遥か遠く、どこまでも沸き上がる思いを服の中につめ込んで、下へ下へ落ちていく。そこは、風媒花の木々達が、何も言わず立っていて、見上げると熱い雫が溢れだす。

終戦の時が今、此処にやってきた。

もう、戻らない、夏の日に、僕はそっと傘をさす。
晴れた空の虹になる。


/-詩作--G.エターナル.Y-K./
/詩管理及び作画-新久高/

万歳亜細亜




『七竃』

僕は歩いている。どんな日も、こんな日も。
僕は歩いている。雨の日も、雪の日も。
悲しみも、淋しさも、光も影も、何もかも虚しい虚構の世界だと信じ、ただひたすら歩いている。

僕は生きている。どんな日も、こんな日も。でも僕一人の命を世の中の秤にかけて眺めたりはしない。風に散った山茶花の花びら君。あなたは一人じゃないんだよ。何故なら僕が拾うから。貴方はボタンの花と同じだよ。

僕は歩いている。空間を。時間の中を。ただひたすら歩いている。何故ならば生きているから。

何故ならば、雪の日の七竃が見たいから-。


/-詩作--G.エターナル.Y-K./
/詩管理及び作画-新久高/

2008年10月26日日曜日

2008年3月6日木曜日